ご自身がなくなった後に親族の方々が相続問題に頭を悩ませることがないようにするためには、いくつか留意すべきポイントがあります。
本稿では、遺産を残す方が留意すべきポイントについて詳しく解説いたします。

ポイント①　遺言書の作成

そもそも遺言とは、生前に有していた財産のうち、どの財産を誰に対して譲り渡したいのかという点について意思表示をしておくことをいいます。
この遺言を書面にしたものが遺言書です。
遺言書には、主に公正証書遺言、自筆証書遺言、秘密証書遺言の3種類があり、それぞれ作成方法が異なります。

相続手続きは被相続人の意思を尊重する手続きです。
そのため、遺言書が不備なく作成されている場合には、原則として遺言書の内容に沿って手続きが進んでいくこととなります。
この結果、相続人間で、相続する遺産の内容や量に関する協議をする必要がなくなり、それに伴ってもめごとが発生する可能性も少なくなります。

もっとも、遺言書が作成されていなかったり、作成はされていたがその内容に不備があるような場合には、相続人間での協議が必要となり、相続問題に発展する可能性が高くなります。
遺産を残す方は、相続人の方々に相続手続きの負担をかけることのないよう、生前にしっかりと遺言を残しておくようにしましょう。

ポイント②　相続税対策

相続人の方がお亡くなりになった方の財産(＝相続財産)を相続する際には、相続税と呼ばれる税金が生じることとなります。
相続税は相続財産の価値によってその額が決まります。
そのため、相続人に事前に生前贈与をしたり、ご自身が保有している不動産の評価額を下げたりすることによって相続税の節税をすることができます。
少しでも多くの財産を相続人の方に残すためには、生前に相続税対策を行っておくことも重要といえます。

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